フリーランスが入れる健康保険は何?
案1.国民健康保険
案2.直前に所属していた会社の健康保険の任意継続
案3.「文芸美術国民健康保険組合 」の保険
健康保険の任意継続とは?
退職しても現在の健康保険を継続できる制度です。会社の健康保険に加入していた権利を尊重するべきという制定時の趣旨により、希望すれば2年間に限り継続できるようにしたシステムです。
「文芸美術国民健康保険組合 」の保険 とは?
クリエイター(芸術家)に限られた保険です。 厳密に言えば国民健康保険ですが、保険料が定額のため一般的な国民健康保険に比べて費用が安くなる場合が多い
デザイナー、イラストレーター、写真家などの文芸・美術に関する業種で働いているフリーランス(個人事業主)が加入できます。
国民健康保険に加入するための条件は?
・資格喪失日(退職した次の日)から14日以内に手続き
・他の健康保険に加入していないこと
健康保険の任意継続に加入するための条件は?
・資格喪失日(退職した次の日)までに
 被保険者だった期間が2か月以上あること
・資格喪失日(退職した次の日)から20日以内に手続き
国民健康保険の場合いくらになるの?
以下のホームページで算出することができます。
http://www.kokuho-keisan.com/

なお、40歳で、300万円の場合、15,278円 (月額) のようです。
健康保険の任意継続はいくらになるの?
「日立健康保険組合」さんのサイトでシュミレーションが出来ます。
https://www.hitachi-kenpo.or.jp/member/outline/simulation.html

なお、前の会社で、健康保険証を月々16,282円払っていた人は、
健康保険料 38,280円(月額)
+ 介護保険料 (40歳から64歳までの方が該当)6,996円(月額)
になります。
健康保険の任意継続の利点は?
・任意継続の場合、最高限度額である27,888円(40歳以上の場合は32,312円)までしかかからないです。
・扶養家族が居る場合、一人分の保険料で、家族全員分の保険が適用されます。
健康保険の任意継続の欠点は?
・今まで会社が払っていた半額分の保険料を
 自分で支払う必要があります。
・2年後に、国民健康保険に切替手続きをする必要があります。
・ 任意継続する健康保険組合まで、出向いたり郵送する必要があります。
確定申告に関して?
国民年金保険料・国民健康保険料はどちらも所得控除の対象です。
控除とは、一年間の売り上げから差し引ける金額で、差し引かれた金額に対して税金がかかります。
毎年1月1日から12月31日までの間に納付した金額を差し引くことができます。
国民年金は
11月頃に「社会保険料控除証明書」が届くので、そちらに記載された納付額を確定申告書類に記載し、証明書は書類に添付して提出します。
国民健康保険は
年金のような証明書は発行されず、ご自身で納付額を計算・記載します。
個人事業主が国民年金・健康保険を支払った時の仕訳
個人事業主が事業用の資金や口座などから、自らや家族の国民年金・国民健康保険を支払った時は『事業主貸』勘定を使って記帳します。
個人が自ら社会保険料を支払った時は、所得税の計算上、その全額が社会保険料控除の対象となります。社会保険料控除は、所得税申告書上において事業所得・不動産所得や給与所得などの合計から差し引くもの(所得控除)として扱われるものですので、事業所得や不動産所得の計算過程において、経費処理はできません
したがって、事業用の資金や口座からこれら社会保険に関する支出を行った場合は、『事業主貸』勘定を使用し、事業主の私的な資金引き出しと同様の処理を行います。

(具体例-個人事業主の社会保険支払)
個人事業主が事業用の普通預金口座から、
自分の国民健康保険料35,000円の支払いのため現金を引き出し、納付した。

借方:事業主貸 35,000円
貸方:普通預金 35,000円
摘要:国民健康保険料納付

なお、個人事業主がプライベートな口座や資金から社会保険料を支払った時は仕訳は必要ありません。